古文書、くずし字の読み方

家系図 ルーツ

第32

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1.家系図ニュース
~関西で古文書目録と格闘&明日からは福井県でまた古文書
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こんにちは、行政書士の丸山学です。

先週は、木曜日と金曜日に関西出張でした。前号で書きました「数万点におよぶ旧家の古文書」を閲覧するためです。しかし、当初は「全く未整理」と言われていましたが、実際には預かり先の公的機関のほうで目録を作成してくれていました。

とはいえ…なんといっても数万点です!
まあ、その目録を作成した方のほうが余程大変なのですが、正直その目録カードを一枚一枚見ていくだけでも一日がかりでした。

こうした場合、問題はその目録の中から先祖探し・家系調査に必要と思われるものを目録カードのタイトルや署名主の名前などから素早く見抜く能力です。 数万点とか数千点の古文書を端から全て読んでいくのでは、それだけで膨大な時間を費やしてしまい現実的ではありません。今回も目録の中から「これ」「これ」と選んでいき、結局、撮影した写真は300枚程度に収まりました。

その整理もつかぬまま、明日から一泊二日で福井県に行ってまいります。また旧家の古文書の閲覧が中心ですが、なんとか現地で墓や石碑にご先祖様の痕跡がないかどうかも確認したいと思っています。さて、どうなりますか…


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2.古文書、くずし字の読み方
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さて、そのように旅と古文書漬けの日々が続いています。「古文書」は現在、結構ブームでして各地で開かれている古文書読解講座なども盛況のようです。しかし、この古文書、くずし字を読むというのは一筋縄ではいきません。

勉強のし始めに陥りやすい間違いは、それぞれの「くずし字」の字体を暗記しようとしてしまう事…です。

もちろん、それも重要なのですが、そこに意識が行き過ぎると結構、遠回りになってしまいます。といいますのも、ひとつの字に対して、そのくずし方は何通りも(十何通りも)存在しています。

また、全く異なる複数の字が同じような形で表現されることも日常茶飯事です。「候」などという字は、楷書に近いものから単に点を打って終わりなものまで様々ですし、他の字でも単に点に近いくずし方をされることもあります。

字体をパーフェクトに暗記することは、至難の技。その上、暗記したとしても、異なる字でもくずすと同じ記載方法になっている。そんな事情ですから、丸暗記だけではどうにもなりません。

となると重要なのが、「前後の文脈から、そこに書かれている文字を想像する」という能力です。また、歴史的知識…と、言っても日本史の年号を覚えるような話ではなく、たとえば江戸時代の村の支配関係などを知ることが必要になってきます。

ひとつの文書も、いきなり文面を読み始めるよりも、まずは誰が誰に宛てて書いたものかを末尾の署名を見て確認します。そうすれば、それだけで「こんな主旨のことが書いてある筈」と、想像できますので、くずし方が難解なものであっても「きっと、『何卒お慈悲を以て』と書いてあるに違いない」と、分かります。
 
しかし、古文書というのは実は少々慣れている人でも、普通の現代文をスラスラ読むというような感じにはいきません。相当に時間を費やします。私なども家系調査を進める上で必要最低限に読めればいいので、本格的に「読める」という部類には入りません。

でも、古文書がスラスラ読めれば、先祖探し、家系調査においてもだいぶ味わい深くなります。ですから、私も現在でも毎日、古文書の勉強を寝る前にしていますし、人生の先輩方に交じり平日昼間の古文書講座にも通っています。少しでも上達できるように、さらに頑張りたいと思います。