江戸時代の菩提寺を探す

家系図 ルーツ

第10

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1.家系図ニュース~今年は先祖調査の本を出版します!
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こんにちは、行政書士の丸山学です。
 
今年もどうぞよろしく、お願いいたします。
さて、当メルマガの読者の方であれば、年末年始はご先祖様のことに想いを馳せたり、墓参りにいかれた方も多かったと思われます。是非、少しずつでもご先祖様探し、家系図作成をお進めいただければと思います。

私の方は新年早々からはりきって、ご依頼の家系調査を進めております。また、今年は「先祖探し」「家系図」をテーマにした書籍を出版する予定でして、年末年始はその執筆に追われていました。何とか、家系図作成をされる方のお役に立てる本に仕上げたいと思っています。


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◆私自身の家系を900年たどった話
⇒ https://www.5senzo.net/1st.html
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◆家系図作成サービス
調査範囲を戸籍取得だけに限るリーズナブルなコース
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 200年たどるコース
 400年たどるコース
 1000年たどるコース
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当事務所では「人権」については充分な配慮をして家系調査を行なっています。人権侵害に当たるような調査、他人の身元調査は受け兼ねますのでご了承ください。


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2.江戸時代の菩提寺を探す
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さて、江戸時代の家系調査に必須なのが菩提寺にある「過去帳」です。

亡くなった檀家の記録をお寺は基本的に全て付けています。江戸時代の前半からそのような慣習が始まりましたので、そこには現在から数えて400年分のご先祖様の記録が残されている可能性がある訳です。
 
しかし、残念なことに江戸時代は火災が頻繁に起こり、過去帳が燃えてしまっているケースも少なくありません。また、現存していても宗派やお寺によっては閲覧が完全に禁止されていることもあります。(現在では90%以上が閲覧禁止ですね‥)

ですから、どの家も過去帳で確実に戸籍を超えた範囲のご先祖様探しが出来るとはいえないのが実情です。

しかし、実際に私などはご依頼をいただいた案件において過去帳のおかげで200年以上の家系を判明させられたことも多々ありますので、依然、過去帳は有益な史料であると言えます。

‥しかし、「200年たどるコース」をご依頼いただく方のうち、江戸時代から明治時代にかけての自家の菩提寺がどこのお寺であるのか明確に分かっているケースは半分もありません。
まあ、ずっと同じ地域に住まわれている方以外は100年以上前のことになると何も分からなくなってしまうのも無理はありません。
そこで、昔の菩提寺が分からないという方は、まずそれを突き止めるところから始める必要があります。

まったく菩提寺についての言い伝えがなければ、明治時代の戸籍の本籍地の近辺を探していくしかありません。

現行の戸籍制度は明治の初めに出来ましたから、まず、取れるところまで戸籍・改正原戸籍・除籍を取得していきます。そして、その最古の戸籍(明治時代作成のもの)の本籍地に注目します。当時の本籍地は現在では別の名称に変わっているでしょうから、役所などに問い合わせて、現在のどこの市町村にあたるのか?何番地に相当するのか?という事を確認します。

そうして、その地域の近辺に現在も残るお寺に、事情を話し、自分の先祖がそちらのお寺を菩提寺としていなかったかを尋ねていきます。

もちろん、現在ではまったく付き合いのないお寺になりますから、あくまで丁寧にお願いすることになります。そうした作業をひたすら繰り返していけば、今まで自分が知らなかったご先祖様の菩提寺を突き止められるかもしれません‥「かもしれません」とは、はなはだ頼りない表現ですが、それが実情です。

ご先祖様探しは、成果がないかもしれない事を続ける忍耐力が最重要なのです。しかし、そもそも「近辺」というのは、どれくらいの距離をいうのでしょうか?江戸時代の交通機関は基本的に「徒歩」ですから、当然に歩いていける距離であろうということで私は当初、せいぜい本籍地から2~3キロくらいの場所に存在しているお寺を当たればよいかなと考えていました。

‥ところが、実際にご依頼人のご先祖様が住まわれていた土地の近辺のお寺に、「○○家の菩提寺はこちらではないですか?」と、尋ねてみると、

「○○さんの菩提寺は、○○村の○○寺ですよ」と、教えていただき、カーナビに入力してみると直線距離で20~30キロメートルも離れた土地であった‥などという事が多々ありました。
 
ですから、菩提寺探しも近辺2~3キロメートルの距離のお寺にだけ尋ねて反応がなくても諦めてはいけません。20~30キロメートル離れたところにある寺が菩提寺であることも現実によくあるということを覚えておく必要があります。