除籍簿の保存期間150年に延長

家系図 ルーツ

第68

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1.家系図ニュース~明日は小田原攻め?
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こんにちは、行政書士の丸山学です。

明日は「200年たどるコース」の案件で小田原に行きまして、現地に残る古文書を閲覧してきます。 現在、それらの古文書は某行政機関に預託されているのですが持ち主はその地域の自治体です。そうした地域で代々共有されてきた古文書のことを「区有文書」と呼びます。

郷土史などに古文書が掲載されていて、所蔵者の欄に「区有文書」と書かれている場合には当該地域の共有物という事ですから閲覧したい場合には自治会長さんなどに許可を取る必要があります。

という訳で、明日の気分は「小田原攻め」で頑張ってまいります。ツイッターでも生中継する予定ですが、何しろひたすら数百点の古文書を閲覧していくだけなので地味ですが、疲れたら息抜きでツイッターにつぶやきますのでお時間ある方はまたに下記ページをご覧になってください。

◆『ご先祖探し実況生中継ツイッター』
⇒ https://twitter.com/marujimu

ところで、「200年コースたどるコース」はこれまで2年待ちといった状態で大変ご迷惑をおかけしておりました(実は昨年、非常に人気の高い経営コンサルタントの方と対談をした影響で、それを聴いた方々から短期間に多数のご依頼をいただいたために一時的にそのような状態になっておりました)。

現在はその影響も薄れ、実質的には「6ヶ月待ち」程度になりました。(私の他の調査員が経験・知識ともに充実してきたという事もあります)

ちなみに、その対談相手というのはビジネス書の世界ではカリスマ的人気を誇る神田昌典氏です。神田昌典氏公式サイト
⇒ https://www.kandamasanori.com


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2.除籍簿の保存期間150年に延長
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さて、家系図作成・ご先祖探しにとって非常に大きなニュースがあります。

これまで「除籍の保存期間は80年なので早めに取得した方が良い」という話を何度か書いてきましたが、2010年6月1日から戸籍法の改正にともないその除籍簿の保存期間が従来の「80年」から「150年」に伸長されることになったのです。

おさらいをしておきますと、戸籍というのは時間の経過とともにその中に記載されている人物が「婚姻」「死亡」などの理由で1人また1人と抜けていきます。 そして、その戸籍内の全員が消去(昔の戸籍であればバツが付けられる状態)される時がきます。

全員が抜けてしまった戸籍は「除籍簿」というものに綴られます。そして、その除籍簿に綴られて80年が経過すると役所の方で廃棄をしても良い~
という法律になっていました。それが来月から150年に伸びるということです。

古い(明治時代の)戸籍が失われてしまうという事は、幕末に生きていたご先祖様の記録が失われるという事でもあります。そうなりますと、江戸時代の分限帳、宗門人別帳といった古文書があったとしてもその中で自家のご先祖様がどれなのかを照合する事が出来なくなってしまいます。

古い戸籍は「現在」と「江戸時代」を繋ぐ大切な史料なのです。これまでの80年規定のおかげで、廃棄されてしまった古い戸籍もあります(役所によって対応は異なりますが)。

しかし、150年に伸長されたことにより今後はしばらくの間、戸籍(除籍簿)の廃棄は進みません。これは非常にホッとするニュースです。これ以上、除籍簿の廃棄が進みますと前述のような理由から5年後くらいには江戸時代のご先祖様探しは不可能になるかなと考えていたのですが、その心配はなくなりそうです。

…とはいえ、既に廃棄されてしまった除籍簿が元に戻る訳ではありませんので、そこは残念なところではあります。

但し、江戸時代のご先祖様探しという事でいいますと、もう一つ心配なのは地域の古老の存在です。今でも現地調査をしていますと、当該地域の80歳代、90歳代の方の記憶に助けられる部分が多くあります。この年代の方々はご先祖様という事については非常に意識が高く、自家のことだけでなく地域の他家の歴史についても非常に詳しいです。

この一世代下になりますと、あまり関心がないという方が多くなってしまいます。しかし、こうした古老もいつまでもご健在でいていただきたいのですが、そうもいきません。やはり、あと5年後にはどうなってしまうのだろう?という心配は変わりません。

こうした事情もあり、除籍簿の件は良かったですが家系図は作るならやはり早めに着手した方がよいことに変わりはないようです。