明治時代になると名前が変わる?(武士編)

家系図 ルーツ

第45

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1.家系図ニュース~全国紙からの取材を受けました
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こんにちは、行政書士の丸山学です。

昨日は新聞社(全国紙)から家系図についての取材を受けました。 順調にいけば、8月下旬くらいに記事になるとの事です。

いつもお話しています通り、今、戸籍を取得しておかないと古い戸籍が取得できなくなりますので、その事をインタビューの中でもお話させていただきました。この事だけは多くの方に知っておいていただきたいなと思いますので、こうした全国紙でお知らせしていただけるのは非常に有難いことです(こちらの意図どおり、そこが記事になるかまでは分かりませんが…)。

さて、最近はこのような取材をいただいたり、出版をさせていただいたりで多くのご依頼をいただくようになりました。

「戸籍コース」は問題ありませんが、「200年コース」等の現地調査を伴うものはどうしてもマンパワーの問題で量産することが出来ません。そのため、今、お申し込みいただく分につきましては全て「通常よりも納期が遅くなります」という事をご納得いただいた上でお引受けしております。

有難いことですが、そのような状況ですのでお申し込みの際はその旨だけご理解いただけますと幸いです。


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当事務所では「人権」については充分な配慮をして家系調査を行なっています。人権侵害に当たるような調査、他人の身元調査は受け兼ねますのでご了承ください。


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2.明治時代になると名前が変わる?(武士編)
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江戸時代のご先祖を探す場合に大きな問題となるのが「名前」です。

明治時代になって庶民も苗字を名乗れるようになった事はご存知の通りですが、今日の話題は「苗字」ではなく「名前」の方です。これは武士の家であっても、農民・町人の家であっても同じで、江戸時代に使っていた名前と明治になってから使った名前が同一人物でも異なるケースが結構、多いのです。ご存知でしたか?

ここを知っておかないと、実は自分のご先祖様なのにいくらその史料を見つけても他人と勘違いしてしまう事になりかねないので重要です。

まず、武士の方からいきますと、藩の職員名簿のようなもので先祖探しには大いに役立つと言われている「分限帳」ですが、ある武士が幕末に某藩の分限帳にその名前を残しているとして、その同一人物が明治になって戸籍にも名前を残すとき、その分限帳に記載されている名前と戸籍に記載されている名前が同じとは限らないという事です。

分限帳では「通称」(彦左衛門など)だけが記載されている場合があります。 それでいて、戸籍の方には「実名」(直介など)で届けたりしますので、たとえば「丸山彦左衛門直介」なる人物は、

   分限帳では…丸山彦左衛門
   戸籍では……丸山直介

という事になり、一見、別人のようにも思えてしまいます。

但し、分限帳であっても実名が記載されているケースもありますので一概には言えませんが、こういう事も起こりえるということです。

しかし、こうした事を踏まえておけば、戸籍で判明した自分のご先祖の名前を頼りに分限帳を見る場合、苗字が同じであれば名前が異なっていても同一人物の可能性もあるのだという視点を持てるようになります。

もちろん、最終的に「丸山彦左衛門」と「丸山直介」が同一人物であるか否かを確かめるために、他の史料を探す必要が出てくる訳ですが、まずはそのような視点を持っていないと、全く引っ掛かりもなく終わってしまう事になります。
 

農民・町人についてはまた別の理由により江戸時代に名乗っていた名前と、明治時代になってから名乗った名前が異なっている可能性があります。それはまた次回ということで。