民家に20億点以上の古文書が眠っている

家系図 ルーツ

第116

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1.家系図ニュース ~各宗派で寺院の過去帳が閲覧禁止に~
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こんにちは、行政書士の丸山学です。

さて、ご先祖探しにも関わることで大きな動きがありました。
仏教各宗派がお寺の過去帳を外部に閲覧させないよう所属寺院に呼びかけている~という事がニュースとして報じられました。詳しくは下記の朝日新聞デジタルの記事をご覧ください。
■『過去帳は部外者に見せないで』(朝日新聞デジタル)
⇒ http://www.asahi.com/articles/ASG5J3CTFG5JPTFC003.html

現在でも他人の身元調査を行い人権侵害・差別問題が起きている現状では、こうした呼びかけが行われるのも仕方ありません。
ご先祖探しという観点からみれば、やりづらくはなってしまいますが、人権を守ることは何よりも優先ですので、それに対応した形でご先祖探しのノウハウをより向上させていくしかりません。

ところで、「部外者」というのは檀家の方をも指すのか、不明な部分もありますが当事務所でも過去帳の閲覧は出来ないという認識のもとに今後の業務を進めてまいります(但し、閲覧は出来ないまでも菩提寺で話を伺うことはご先祖様のことを知る上で有益ですので菩提寺には出来るだけ出向きます)。

改めて確認しておきますが、当事務所ではご本人以外の先祖探しは行いません。
ご依頼にあたりましては必ず本人確認もさせていただきます。
ご自身のご先祖を調査して家系図作成を行いたいというご要望にのみお応えしております。

今後は、お寺の過去帳閲覧以外の調査方法でご先祖様を辿っていけるように、より地域史料の収集・研究についても研鑽していく所存です。(これまでもそうした部分をより研鑽して調査を行ってきましたので)


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2.民家に20億点以上の古文書が眠っている!
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今年の5月にNHKで放送された古文書の話が興味深いといいますか、ご先祖探しをする身にとっては気になって仕方ありません。

放送によれば、日本には江戸期のものを中心に20億点以上の古文書群が現存しているそうです。
もちろん、博物館や文書館などの行政機関に所蔵されているものもありますが、それはほんの一部に過ぎず、9割の文書群は今も民家の蔵や屋根裏に眠っているそうです。
…という事は20億点近くの古文書が今もほとんど人目に付かずに存在しているという計算になります。

こうした古文書を発掘して個人で修復をしている元短大教授の方が番組の主人公でしたが、その努力には敬服する以外ありません。(「古文書の野戦病院」と呼ばれているそうです)…但し、個人でやられているので限界があります。

おそらく、人目に付かないそうした約20億点の古文書群はいずれ散逸していく運命にあるのでしょう。
もちろん、これらの古文書は日本史等の研究用としても貴重なものです。しかし、ご先祖探しの記録としても「超・超」貴重です。
その20億点近くの古文書群に、いったい何家分のご先祖様のお名前が出てくることやら…

私も実際に先祖探しの過程で、民家に所蔵されている古文書を発掘し調査させていただき、ご依頼人のご先祖様の情報を得るという事は度々あります(というか、日常的に行っています)。
しかし、そんな風に古文書が所蔵されている家というのは本当に一握りの稀なケースだと思い込んでいました。
でも、20億点ですから全然、稀ではないのです。

こうした古文書をきちんとどこかで収集・所蔵する仕組みを作らないと、貴重な記録が日々消えていくことになります。これは個人の力だけではどうにもなりません。かといって行政も予算が厳しいでしょうし。ビジネス化も難しい内容である気がします。

何とかならないかなあ…と、溜息をついています。