続・有名な戦国武将の末裔かもしれません!

家系図 ルーツ

第105

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1.家系図ニュース ~江戸・東京の古文書探し~
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こんにちは、行政書士の丸山学です。

東京(江戸)の古文書というのは、あまり現存していないのが実状です。戦争や災害で多くが焼失していること。さらに、地方に比べて人の出入りが多く、古文書が散逸しやすいのも大きな原因かと思われます。

都心の千代田区のあたりなどは空襲の影響で戸籍もほとんど焼失し、戦争前の戸籍(除籍)は全く取得できません。しかし、不思議なもので戸籍よりも古い公文書(主に明治期のもの)が結構、現存していたりします。

都立公文書館というところには千代田区あたりの水帳(農村における検地帳のようなもの)も所蔵されていたりします。

昨日、その都立公文書館に久しぶりに行きました。
都内の「400年たどるコース」の案件のためですが、やはり明治初期の公文書が現存しており、そこに依頼人家の幕末~明治初期を生きた当主の直筆の署名と押印された文書が所蔵されていてデジタルデータで閲覧する事が出来ました。

当時は(それこそ行政書士の前身である)代書屋がいて、こうした公文書の署名も代書屋が全て記載しているケースが多いのですが、今回見た文書は明らかに署名している複数人の字体がバラバラですから依頼人のご先祖様が直筆で書いたものに間違いありません。また、押印された印影もきれいに残っていました。

こちらの家は始祖が三百数十年前の人で、以来、代々当主が同じ名前を名乗っています。江戸期は代々の当主が同じ印鑑を受け継ぐことが多く、今回見つけた印影もおそらくは江戸時代前期からずっと使い続けてきたものであろうと推測されます。

日本は昔から印鑑重視の国ですから、印影も非常にしっかりしたもので現在でも充分に通用するものでした。

このように江戸期の自家の印影が分かることも多いので、先祖探しをした後は、江戸期に使っていた印影を現在の自分の実印とするのもなかなか「粋」で良いと思いますが、いかがでしょう。


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2.(前号の続き)有名な戦国武将の末裔かもしれません!
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前号で有名な戦国武将の末裔かもしれない家の案件を手掛けている話を書きました。

非常に古い書物にその武将を含む系図が掲載されていて、その内容を見ると、依頼人家に所蔵されている過去帳の内容と合致する。しかし、大きな掛け軸に書かれた系図をA4に縮小して掲載しているようで、肝心な各人の事項が読み取れませんでした。

その系図の原本が見られれば、さらに詳細が分かり、依頼人家の過去帳と照合ができて真実が分かる筈。そう考えながらも、現在その系図の原本がどこにあるのか不明という状況でした。

結論から言いますと、その系図(やはり掛け軸になった大きいものでした)はある個人(その戦国武将とはさらに古い時代で分かれた遠い同族の家)が所有していたものの、昭和の時代にある機関にそれを寄贈していました。

その後、その機関がその系図をまた別の某大学の研究所に寄贈している事も分かりました。

電話で各所に問い合わせながらその経緯が分かり、早速その某大学研究所に電話したところ、その系図は無事に現存しており、見ていただいてもいいですよとの承諾をいただきました。

そして先日、行ってまいりました。
原本は掛け軸になっていて、文字も鮮明に書かれてキレイな状態で残っていました。肝心の戦国武将の末裔についても、かなり詳しく記載されていました。書籍の時点では「浪人して江戸へ」という文字を読むのが精一杯だったのですが、その後の末裔たちの所在地も詳しく書かれていました。

その後、その地域のことを文献で調べてみますと、確かに同姓の家が大正、そして現在まで残っています。早速その同姓の家に手紙を出し、返事をお待ちしているところです。その回答によっては、依頼人家との繋がりも分かってくると思います。

それはそうと、今回見せていただいた系図は、その戦国武将の末裔についてや先祖探し、姓氏研究の観点からすると非常に重要なものだと思われます。所蔵している研究所の責任者の方に「この系図がこちらの所蔵になってから既に三十年くらい経っていると思うのですが、過去にも多くの方が見に来られたんでしょうね?」と、聞いてみますと「いえ、あなたが初めてです」との回答。

確かにその研究所の研究テーマは、日本史や姓氏研究などとは異なるものなので、そのためにあまり注目されないのかもしれません。いずれにしましても、無事に原本にたどりつき閲覧が出来て良かったです。

今後もよい展開に恵まれ、真実が明らかになることを祈ります。